政府は今月の頭に建物の脱炭素化に関する対応方針の検討会を開きました。
この脱炭素化の検討会で注目されたのは「住宅の太陽光発電設備の義務化」の動きです。
仮にこの「住宅の太陽光発電設備 義務化」が可決されれば、今後の新築住宅の価格帯にも大きな影響を与えることは間違いないです。
住宅の太陽光発電 義務化なら
もし、義務化がなされた場合、当然細かな規定が定められることになると思いますが、おそらく以下のような内容が焦点となるかと思われます。
① 敷地面積の○○%の太陽光発電設備の義務
② 延べ床面積に対して○○%の発電量を有する太陽光発電
③ 増改築の場合は、既存住宅部分の面積を含めた面積の○○%の太陽光発電の義務
といった具合になってくるかと思われます。
いずれにしましても、住宅を建てられるお施主さまの負担が増えていくだけで、大変心苦しい。
15年ほど前の24時間換気の義務化時依頼の大きな負担増となってきそうですね。
以下は静岡新聞の記事を抜粋
住宅の太陽光 義務化見送り 政府素案
政府は3日の有識者検討会で、建物の脱炭素化に関する対応方針の素案を示した。焦点だった太陽光発電設備の設置は住宅やビルなど一般建物の義務化を見送り、公的な住宅や施設は新築時に設置を標準化するとした。省エネ基準適合を義務付ける範囲は、新たに住宅を含めて拡大すると明記。既に対象の大規模なビルや施設は省エネ基準を引き上げる。 有識者からは一般建物の太陽光設備について「将来的な義務化には言及すべきだ」との意見もあり、次回会合での取りまとめに向けて調整する。 素案では、国や自治体など公的機関が新築する住宅や施設は設置を標準化し、既存建物も可能な限り設置を進める。一般の建物は地域や立地による日照状況の違いを考慮し、対応を検討する。 一方、空調や照明などの省エネ基準適合は現在、中規模以上の新築ビルや施設に限っており、住宅や小規模なビルなどは対象外。素案は義務化する住宅の範囲を示していないが、当初は新築が中心になるとみられる。 個人の注文住宅は「規制の必要性や程度を十分に勘案する」とし、増改築時も過度な負担にならない配慮が必要とした。適合を求める省エネ基準は現行の水準を基本とする。
静岡 2021年06月04日朝刊
とりあえずは、今回見送られることとなった「住宅の太陽光発電義務化」問題ですが、今後の動きには注意が必要です。
すでに中規模以上のビル施設などには空調や照明などの省エネ基準が設けられているようですので、住宅への基準適合義務化も視野に入れておく必要がありそうですね。