モダン建築を見て回っていると、時々床面に砂利を敷き詰めてある建物に遭遇しますよね。パブリックな場では美術館や博物館などのエントランスや時にはトイレの一部に、あるいはロビーや通路などの一部に砕石を敷き詰め、外部と内部との空間を一体化させるための演出として使用されています。でもあれっていろいろ大変なんだろうなと常々思うのです。
屋内の砕石敷き、砂利敷きはちょっとまった。
住宅や旅館の設計においても、時々屋内に砕石を敷き詰めて和モダンな空間を演出するケースがあります。石は日本人には空間を演出する、想像を掻き立てる素材のひとつ。庭園の庭石でさえも山をイメージして配置したり、砂利と岩で島と海を演出したりと芸術的に見られる素材です。しかし屋内に石を敷き詰める場合はそういった用途ではないですよね。床の仕上げ素材として、観賞用の床面素材として使用されます。この仕上げ材の一部として砕石などを使用するとどうなると思いますか?そう、掃除が大変なんです。屋内の場合はホコリが空気中を舞うため、砕石の隙間にどんどんホコリが溜まっていきます。もちろん石の表面にもホコリは乗ります。しかし掃除機はかけられません。むかしの本屋さんのようにホコリ叩きでホコリを叩くことしかできないんです。
それでも砕石の質感や存在感が好きな方は…
掃除は嫌だけど、屋内にも砕石の質感を使用したい!という方は、砕石の空間にふたを付けることをお勧めします。ふたと言っても、木や鉄板ではありません。強化ガラスのふたです。床面に強化ガラスを敷いてホコリを入らなくすれば、足元の砕石を見ることは可能になりますよね。さらに床下に間接照明をつければ、雰囲気の良い質感と空間の両方を楽しむことができます。どうしても砕石が敷きたい!という方は是非トライしてみてはいかがでしょうか?